何があったかは知らないよ
だけど何かがあったんだね
台風に煽られた傷跡は
潮風に預けてしまえ
全部あいつのせいにして
取り巻く運命を嘆いても
あなたが一番わかってる
ウミネコにもお見通し
守るために着込んだ
言葉はここに置いていって
丸裸の弱いままでも夜は越せる
何があったかは知らないよ
大事な何かを失ったんだね
大きく開いた心の穴は
今日だけは夕日で埋めてあげる
だけど代わりなんてないもんな
代わりの何かはあくまで代わり
あなたが一番わかってる
体温を奪う木枯らしの中
守るために着込んだ
言葉はここに置いていって
独りぼっちの弱いままでも夜は越せる
波風立った夜を越すのに必要なのは
強く見せることではない
大丈夫と知ること
ただ大丈夫と知ること
守るために着込んだ
言葉はここに置いていって
丸裸の弱いままでも夜は越せる
朝には凪が訪れ
あなたを向こう岸へと渡すから
大丈夫弱いままでも夜は越せる
夜は越せる
朝凪橋
2022年9月30日